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オペアンプの応用-積分回路

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オペアンプの応用-積分回路

積分回路はノイズの除去や遅延、ローパスフィルタなどに利用されます。この章ではオペアンプと抵抗、コンデンサを組み合わせた積分回路を紹介し、シミュレーションによる動作検証を行います。

積分回路

積分回路は、反転増幅回路の帰還抵抗をC(コンデンサ)に変更したものです。積分回路の基本回路を下図に示します。

積分回路の動作

Vin-がイマジナリーショート(仮想接地)を維持しており、OPアンプの入力抵抗が十分に高い場合には

が成り立ちます。

補足

電流Iは単位時間当たり(1/sec)の電荷の移動量Qを表します(I = Q / sec)。電流が変化する場合は、ある期間の間の瞬間の電流値を全て足し合わせる(つまり時間積分)と、その期間の電荷の移動量になります。コンデンサに蓄えられる電荷量Qcはその期間の電荷の移動量と等しいのでコンデンサの容量Cとコンデンサの電圧Vcの関係(Qc = C * Vc)の電荷量を電流の時間積分の式で置換すると上記の一連の計算式が得られます。

電流値Icを抵抗値Rと入力電圧Viで置き換えると以下の式が得られ、入力電圧を積分した出力が得られることが判ります。

積分回路のシミュレーション

SPICE(アナログ回路シミュレータ)を利用して動作検証を行います。

本稿では、アナログデバイセズ社が無償公開しているLTspiceを使用しています。LTspiceは、アナログデバイセズ社のサイトよりダウンロードしてご利用ください。

シミュレーションファイル

シミュレーションファイル「int_sim.asc」を参照してください。

ファイルはzip形式です。ダウンロード後に展開して下さい。LTspiceがインストール済のPCであれば、展開後のファイルをダブルクリックするとLTspiceが起動して上記ファイルを読み込みます。

シミュレーション回路
使用オペアンプモデル

回路シミュレーションで使用するオペアンプの物理モデルパラメータは、汎用オペアンプ(LT1013:324タイプ相当)を使用しています。

シミュレーション条件

矩形波を三角波に変換する積分回路をシミュレーションします。入力に1kHzの矩形波V1信号を入力し、10msのトランジェント解析を行います。

●V1入力: 5Vp-p矩形波、f=1kHz

●VREF=2.5Vバイアス

●C電荷放電抵抗R2=100kΩ

※実用回路では、出力電圧の飽和を防ぐための工夫が必要です。今回は積分コンデンサC1に並列に抵抗を入れて飽和を防いでいます。その他の方法にはコンデンサに並列にスイッチ挿入する場合もあります。

シミュレーション結果

矩形波入力(緑色)に対して、三角波(青色)に積分された波形が出力されています。

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