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ホールセンサバイアス回路

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実用アナログ回路

ホールセンサバイアス回路

広く普及している磁気センサ

磁気センサであるホール素子やMRセンサなどは、 微弱な磁束を正確に捉えて電気信号として扱え 極微な可動メカなどの変位量計測などに用いられています。

磁気センサを使用している機器と用途
モータロータの位置センサ
HDDなどの磁気記録ディスクの可動磁気ヘッド
小型リニアモータ、VCMなどに使用する磁気エンコーダ
大容量インバータや電源回路のシャント電流検知
測定器のカレントプローブ
ノートPCの開閉検知
ホールセンサ電源バイアス基本回路

代表的な磁気センサであるホール素子を題材に 基本的な電源バイアス回路と 磁束を捉え出力されるホール出力信号についての関係を説明します。

ホール素子電源端子HV+とVCC電源の間にバイアス抵抗RHを ホール素子電源端子HV-とGNDの間にバイアス抵抗RLを取り付けます。 この時、RH=RLが標準となります。

無信号出力時

測定(捕捉)したい磁気対象物が無い場合は、 ホール素子内部の抵抗は磁気影響がない(変位しない)ため H+、H-共に1/2VCCの電圧が出力されます。

磁気信号出力時

磁気対象物の動きをセンサが捉えた場合、 1/2VCCの電位を中心に正弦波状の信号が出力されます。 この時、H+とH-は位相反転した関係になります。

センサ信号の外乱、個体差の影響
このシステムで注意すべき信号変動要因は下記のものがあります。
●電源変動 → ホール信号の振幅変動
●環境温度変化 → 磁束力変化によるホール信号振幅変動
●センサ個体差 → ホール信号振幅バラツキ

この変動要因で下記の破線の様に、ホール振動の振幅が変わってしまいます。

振幅変動対策回路

HV-~GND間に定電流回路(sink)を設けます。

(下記回路図中の赤色破線回路)

見込める対策効果
1 定電流源で固定バイアスを与えているので電源変動はキャンセルされる。
2 組立固体事にバイアス調整を行えるので製品個体差を圧縮できる。
3 温度センサ、調整用マイコンプログラムを用意しておき DAC値を調整することで、温度変化による変動のキャンセルができる。
4 上記3の仕組みを流用し、上記2の個体調整を自動化できる。